授業レポート
教材を活用した授業実践事例
- 実施校
- 東京都大田区立入新井第五小学校
- 実施日時
- 2024年10月19日 5校時
- 授業者
- 教諭 馬場 友博
- 教科・科目
- 社会科
- 実施学年
- 4年2組
実施内容
住みよいくらしをささえる電気
電気を供給する事業について、供給の仕組みや経路、都内外の人々の協力などに着目して、地図などの資料で調べてまとめ、電気の供給のための事業の様子を捉え、その果たす役割を考え、表現することを通して、自分たちの健康で快適な生活を支える電気を供給する事業は、安全で安定的に供給できるように進められていることを理解できるようにするとともに、学習課題を主体的に追究・解決し、学習したことを基に自分たちが協力できることを考えようとする態度を養う。
| 知識・技能 |
|
| 思考・判断・表現 |
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| 主体的に学習に取り組む態度 |
|
| 時数 | 過程 | 学習活動 |
|---|---|---|
| オリエンテーション | <社会的事象に気付く問い> みんなが健康的で快適な生活を送るために、欠かせないものは何だろう。 |
|
| 第1時 | つかむ | <学習問題をつかむ問い> わたしたちは生活の中で、どのくらい電気を使っているだろうか。 |
| 第2時 | つかむ | <学習問題をつかむ問い> もし停電などが起こり、電気が使えなくなってしまうと、わたしたちの生活はどうなるのだろうか。 |
| 第3時 | しらべる | <しらべる問い> 発電所は、どこにあるのだろうか。 |
| 第4時 【本時】 |
しらべる | <しらべる問い> 電気はどのようにつくられるのだろうか。 |
| 第5時 | しらべる | <しらべる問い> わざわざ発電方法を組み合わせているのは、なぜだろうか。 |
| 第6時 | しらべる | <しらべる問い> 発電所から住宅に電気が送られるまでに、どのようなことをしているのだろうか。 |
| 第7時 | しらべる | <しらべる問い> 電気を送っている人々は、どのような工夫や努力をしているのだろうか。 |
| 第8時 | まとめる | <特色や意味を考える問い> 電気が毎日安定してわたしたちのもとへ届けられているのは、なぜだろう。 |
| 第9時 | つなぐ | <関わり方を考える問い> 節電のために、自分たちができることは何だろう。 |
水力発電所・火力発電所・原子力発電所の発電方法について調べ、発電所では様々な発電方法を用いて、安全に発電していることについて理解する。
授業概要
展開
前回の授業で調べた発電の種類や場所の確認をする。
- 水力発電/火力発電/原子力発電
電気はどのようにつくられるのだろうか。
手回し非常用懐中電灯を用いて、発電の仕組みを理解する。
- 回すと明かりが点く。
- ハンドルを回せば、人でも電気がつくれる
- 人の力では、生活に必要な電気をつくることは難しそう。
指導上のポイント
非常用懐中電灯を用いて「回すことにより発電する」ことを体験的に理解できるようにする。その際、手回し発電機は人間の力だが、それぞれの発電所の発電機を動かす動力は何かに着目して調べられるようにする。
タブレットを使用し、火力発電・水力発電・原子力発電の資料を確認する。
- 火力
- 蒸気でタービンを回す(石油、石炭、天然ガス)
- 水力
- 水のいきおいで水車を回す(水)
- 原子力
- 蒸気でタービンを回す(ウラン)
回す→発電
動力が違う→発電方法がたくさんある。
指導上のポイント
タブレットで資料を共有する
・ 火力発電の仕組み
・ 水力発電の仕組み
・ 原子力発電の仕組み
発電所の仕組みをgifファイルで提示することで、タービンが回り、発電していることを気付かせる。
発電所で働く人たちは、電気をつくる発電以外にどのような仕事をしているのだろうか。また、なぜしているのだろうか。
資料「発電所で働く人の話」を使用し、電気をつくる以外の仕事内容を調べて、予想する。
- 監視(24時間365日)
- 点検(故障)
- 訓練
指導上のポイント
発電所で働いている人の話を配布
予想した内容の仕事をしている理由を考え、話し合う。
動画を視聴して、予想した理由が事実かどうか確認する。
指導上のポイント
発電所で働いている人の話の動画を視聴
電気をつくる以外の仕事を調べた後、何のために、それらの仕事をしているのかを問うことで、安全に電気をつくっていることを理解できるようにする。
まとめ
本時のまとめをノートに記述し、交流する。
- 発電所では、火力、水力、原子力などの様々な方法で発電機を回して電気をつくっている。
- 発電所では、安全に電気をつくるための取組みをしている。
指導上のポイント
発言やノートの記述から「資料から必要な情報を集め、読み取り、発電所は電力を安全な方法で供給していることを理解しているか」を評価する。
次時の問いに対する予想を書く
- 水力発電は環境に優しい発電方法なのに、なぜ水力発電だけで発電しないのか?
指導上のポイント
【知識・技能①】
なぜ、発電方法が1つではなく、いくつかあると思うかについて問うことで、次時へ繋げる。
授業で使用した資料
「住みよいくらしをささえる電気」
(10時間)
学習指導案
ワークシート
(学習指導案資料⑭)
ワークシート
(学習指導案資料㉞)
授業を実施して
先生のご意見
- 導入では、非常用懐中電灯を回してライトを点けました。その様子を見た児童は、電気の作り方として、「回す」ことが大切であると理解しました。また、手回しをしているわずかな時間しかライトが点かなかったことから、「自分たちが使っている電気を人の手でつくることは難しい。どのように電気をつくっているのだろう。」という疑問をもち、本時の問いの解決への意欲を持てたようでした。
- 発電の仕組みは、ENE-LEARNINGで、gifデータの火力発電・水力発電・原子力発電の仕組みを見て調べました。gifデータのため、タービンや水車が回っている様子を見ることができるため、発電の仕組みを視覚的に理解することができていました。
- 発電所の発電以外の仕事を調べる際は、文書資料で調べました。その後、なぜ、文書資料にあるような仕事をしているのかという理由について考え、話し合い、安全に発電するために行っているのではないかという意見が多く出ました。話し合った後、映像資料の視聴を通じて、これらの仕事は安全に発電するための取組みであるという自らが導き出した結論との正誤を確かめました。
- まとめる際は、様々な発電方法があることやわたしたちが使っている電気は、安全に気を付けて発電していることを自分の言葉でノートやワークシートにまとめることができました。
- 以下の児童の反応(学習内容に対する振り返り)にもあるように、「多様な発電方法があること」「安全に配慮して発電していること」などについて、自分なりに考えている様子が見られました。
「住みよいくらしをささえる電気」教材を活用して
学習指導要領 第4学年内容⑵にある人々の健康や生活環境を支える事業については、飲料水、電気、ガスの中から選択して取り上げることとされています。しかし、実際は飲料水の実践が格段に多く、そういった実践を参考にして授業を行っていました。また、飲料水の実践の多さから、他の事例を選択することに若干の難しさを感じておりました。私と同じような先生は多いのではないでしょうか。今回、初めて電気を取り上げた授業を行うにあたり、ENE-LEARNINGの教材がとても役に立ちました。その点をいくつかお伝えします。
- 第一に、学習指導要領解説に例示されている問いを解決するための資料がほぼ揃っていることです。
初めて電気を取り上げた授業を行うとなると、資料集めや教材作りに大変な労力がかかると思います。その点、ENE-LEARNINGには資料が豊富に揃っていました。そのため、児童がたてた学習計画に沿って必要な資料を精選するだけでよいのです。このように、問いを解決するための資料が充実していたことは大変ありがたかったです。 - 第二に、資料が児童にとって分かりやすいことです。
電気という、見たり触ったりできない物事を扱う上で、児童にとって想像しやすいことや理解しやすいことは必要不可欠です。その点、ENE-LEARNINGの資料は、PowerPoint上のイラストがシンプルだったり、アニメーションが動くなどして分かりやすかったです。また、動画資料もあるため、児童が電気をつくる人々の思いに、触れることもよい点であると授業を通して感じました。 - ぜひ、ENE-LEARNINGを活用して、生活に欠かせない電気を取り上げた社会科学習を行っていただきたいと思います。
児童の感想や反応